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ED3【SING MY SONG】

日時:2018年11月18日~12月2日
セッションツール:どどんとふ
GM:もにゃ

GM:ほかの二人にエンディングシーン追加希望がないようであれば、最後のエンディングへまいります
慎介:私はそれで大丈夫
未央:大丈夫です!
GM:了解しましたー! では次のシーンは全員登場です!エンディングなので浸食率はあげなくていいですよ~
GM:あなた達はFloweryのライブが開催されるライブ会場にいます。Floweryは今回の事件を受け、少しの間活動を休止しましたが、思ったよりも早く活動を再開することができるようです。
GM:今回のライブは、活動再開を記念したUGN関係者のみのミニライブ、という扱いになります。
燕:やったねうさぎちゃん!!ライブだよ!!!!!
GM:しかもちゃんとしたライブ!!!ノー事件!
未央:ちゃんとしたライブだ!!
みさき:私が行ってもいいのだろうか
GM:チケットはちゃんとみさきさん宛に来てますので、みさきさんが望めば行けますよ!
慎介:ライブハウスくらいの規模?
GM:そうですね!あくまでUGNの、今回の事件でかかわった方のみを招いたライブなので、それくらいだと思います<ライブハウス
みさき:では折角なので
GM:みさきさんが「奏太も聞きたがっていた」と言っていたので、奏太も招かれたようです。よかったね
慎介:壁沿いでドリンクでも持ってよう
GM:ライブの前にFloweryから挨拶があるらしく、会場は少しざわついています。
みさき:「あら、お久しぶりですわね、神谷さん?」にっこり
奏太:「……ハイ……お久しぶりデス……(目をそらす)」
燕:カナ君ww
みさき:「このあとお時間ありましたら、ウチにいらっしゃいませんこと?」(訳:逃がさない
燕:wwww
奏太:「ま、前向きに……検討……できたらします……」
未央:始まる前に、みんなにペンライト(うさぎ個人所有の普通のペンライト色変わるやつ)を押し付け…渡しておきたい
みさき:わーいキンブレードだー
GM:やがて辺りが暗くなり、Floweryが檀上に現れました。中央のアオイがマイクを持ち、深く頭を下げています。
アオイ:「皆様、本日はお忙しい中、Floweryのライブにようこそ」
アオイ:「まずは、先日のライブ中に起こった事件について、謝罪をさせてください。申し訳ありませんでした」
アオイ:「被害に遭われた皆さまにはもちろん、日ごろ私たちを応援してくださるファンの皆様、そしてそのご関係者の皆様に、多大なご心配をおかけしたこと、深く反省しております」
アオイ:「今後、同じことが起こらないよう、Floweryメンバー、そしてスタッフ一同、努めて行きたいと思っております」
アオイ:「そして次に。こうして、活動を再開させて頂けることに、最大の感謝を伝えさせてください。本当にありがとう」
アオイ:「ライブの前に。少しだけ、私の話をしてもいいでしょうか」
アオイ:「今回の事件を経て、私は改めて、この職業が好きなんだと強く感じました」

 アオイは壇上で、まっすぐ客席を見据えている。
 Floweryのメンバーも、観客としてそこにいる者たちも、そんなアオイを優しい瞳で見守っていた。
 「最初に思い出したのは、初めてステージに立ったときのことです」
 戦いに明け暮れて、この力は人を傷つけるだけなのだと思い知って、最期の賭けのように、「その扉」を叩いた。
 アイドルなんて。人から隠れ、人を欺き、人を害するだけだった自分とは、真逆の自分になる世界の扉だ。
 「デビュー前の私は……色々なことに絶望して、自棄になっていて、惰性で生きていました。そんなとき、とある人から「諦めないで」と、手を差し伸べられました。私は歌が上手いのだから、アイドルにでもなってみたら――そう、第二の人生を始めることを勧められたのです」
 普通の人間と、オーヴァード。この世界は知らないところで変貌し、見えないところで壊れ始めている。
 自分たちオーヴァードは「変貌した世界」の住人だ。「世界の壊れた部分」に立つ存在だ。
 壊れた世界で生きて行くのに、理想は重すぎるし、希望は柔すぎる。死に逃げるには、私たちオーヴァードの身体は丈夫になりすぎているし、準ずる他の逃避は「本物のバケモノ」への近道になる。
 好きでオーヴァードになった者は、そうそういない。たいていのオーヴァードは不可抗力によってこの非日常に落ちてくるのだ。
 誰のせいでもない。「運が悪かった」だけ。そう思い、少しでも早く諦め、目の前だけを見て生きて行くのが一番賢い。
 「本当に「第二の人生」なんて始められるのか。結局、気味悪がられて拒絶されるんじゃないか。そんなことを思いながら、でも、これでダメなら「終わらせれば」いいんだ、なんて罰当たりな考えで、私はこのFloweryを創りました」
 ……そしてデビューの日。初めてのステージに立つまでのアオイは、心の底からそう思っていた。
 「でも、すべての不安は、ステージに立ったその瞬間。吹き飛んでいました」
 今でも鮮明に覚えている。あの光も、歓声も、笑顔も、「また、もう一度」を約束してくれた人たちの顔も。
 もう手に入ることは無いのだと諦めていたものが、アオイの目の前に広がっていた。まだ諦めなくていいのだと、あの日、あの光景のすべてがアオイに教えてくれた。
 「スポットライトや、こっちを見て歓声をあげるファンのみんなや、終わらない音楽。ちょっとキザな言い方になるけれど、きっと――」
 そこまで言ってから、アオイは少し照れたように微笑む。言いたいような、言いたくないような、心がくすぐったくなる感覚。

 壊れた世界で生きていくのに、理想は重すぎる。
 変貌した世界で日々を過ごすのに、希望は柔すぎる。
 ――そんなことはない。どんな世界で生きていようと、どんな境遇に落とされようと、理想を掲げていい。希望を持っていい。
 手を伸ばすのに、ほんの少し、勇気を持つことができるのなら。
 きっと誰だって、その夢に恋をしていい。
 
 「私は、あの光景に恋をしたんだと思います。一生に一度の、私が死ぬまで、想い続けられる恋を」

 アオイの表情は柔らかく、ほんの少し恥ずかしそうに頬を染めている。
 「……話が長くなってごめんなさい。私の話はこれでおしまいです」
 そして彼女が仲間を振り返った時、その表情はもう、Floweryを率いるリーダーのものになっていた。メンバーたちは眩しそうに、帰ってきたリーダーを見て微笑んでいる。
 「お待たせ。じゃあ、始めましょう。新生Floweryのファーストライブを!」
 力強く言うアオイに、Floweryの四人が頷く。示し合わせた通りの動きで、息をぴったりと合わせてステージを蹴る。
 
 *
 
 曲が始まり、アオイがゆっくりと歌い始めた。
 永い永い時を一人で生きて、ただ過ごしていた【音域の女王】は、小さなきっかけを手ばなさなかった。過去と決別し、仲間に手を引かれながらも、歌を歌い続けることを選んだ。
 そんなアオイの姿は眩しく鮮やかで、まさしく日常を彩るアイドルそのものだった。
 ライブの様子を会場の隅で見上げながら、慎介はふと、あの三つ編みの少女のことを思う。
 そんなに似ているというわけでもないのに、なぜか妹を思い出させた少女。だからだろうか。手ひどく騙されたというのに、慎介は、彼女を心の底から恨むようなことは出来ないでいる。
 思わずため息を漏らした。これは自分の弱さだろうか。それとも、脆さだろうか。
 アオイのように自分も、こんな気持ちは甘さと割り切り、捨ててしまうべきだろうか。
 「(それでも……)」
 それでも、あのとき、守りたいと思った気持ちは本物だ。妹も、日常を生きる人も、そしてあの三つ編みの少女でさえ――慎介にとっては「守るべきもの」だった。
 それが弱さであれ、脆さであれ。あるいは甘さであったとしても。あのとき、みさきが言ったように、それが慎介の意志であり、信念であるのなら……理想であり、希望であるのなら。きっとまだ、諦めなくていいのだろう。

 慎介の見たい未来は、この気持ちを捨てずにいる未来だ。
 
 
 
GM:……それでは皆様、長らくありがとうございました。これにてアイドル卓「一度だけの恋なら」フィナーレです!

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